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まあ、言うて言うは易しなんだけどね

理系大学院生です。 ランニングを習慣としていて、マラソンでサブ3達成を目標にしています。夢はピカチュウによる発電システムを確立させることです。 宛先はthisisnomi3@gmail.com

ピカチュウで自家発電するには東京~横浜間を往復する電線が必要だ【ピカ発電③】

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この記事はシリーズものです。

 

今まで私は、「ピカチュウで家の電力は賄えるのか?」というテーマで2種類の発電システムを考案しました。

www.nomi3.net

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そして、先日「非日常クリエイター」として様々な遊びを企画している堀元見さん(@kenhori2)に、このテーマについての考察を頂きました。

ken-horimoto.com

 

この考察により、ピカチュウで家の電力を賄うこと(通称:ピカ発電)の研究がちょっと進んだので、今回改めて報告したいと思います。

 

「過程なんかどうでもいいんだよ!」という方は一番下まで一気にスクロールして結論だけ見てください!そして、意味分からなかったら、「バナーナ!」っていうブクマを下さい。

 

 

 

1.はじめに

1.1背景

2016年、ピカチュウの得意技「10まんボルト」を利用して、家庭の電力を賄おうとする2つのシステムが考案された。しかしそれらは、電力を必要としない理想的なパソコンから常にピカチュウを出し入れする必要があったり(のみさん[1])、木の実を大量に栽培するための広大な土地が必要であったりと(のみさん[2])、一般家庭での実用化は難しいシステムであった。

対して堀元は、ピカチュウの発電能力を再考察することで、ピカチュウ1匹が約3秒間「10まんボルト」を使用するだけで1日の家庭の電力量を賄えるとした。[3]

以上の研究では、ピカチュウを定電力源として議論していた。

しかし、「10まんボルト」を電圧を定義したのみであり、本来はピカチュウを定電圧源として議論することが妥当である。

 

1.2目的

本稿では、ピカチュウが定電圧源であると定義し、改めて発電の実現可能性を検討することを目的とする。

 

2.パラメータの設定

この章では、ピカチュウの発電能力を求めるために必要なパラメータの値について検討する。

2.1電圧について

ピカチュウの得意技「10まんボルト」は、まさにピカチュウを10万ボルトの定電圧源と定義しているといえる。本稿では、これをピカ発電における公理として扱う。

 

公理1. 「10まんボルト」の電圧は常に10万ボルトである。

 

アニメ「ポケットモンスターシリーズ」では、ポケモントレーナーのサトシがピカチュウから「10まんボルト」を浴びるシーンがある。堀元[3]によると、サトシの電気抵抗が常人のままの場合、人間の致死量の2000倍の電流が流れる想定になっている。しかし、この懸念に関しては漫画「HUNTER×HUNTER」で「キルアが電流を浴び続けたことで耐性がついた」という事例があるため、サトシにも同様の能力が備わっていると仮定する「サグキ仮説」が提唱されている。本稿でも、「サグキ仮説」を適応し、サトシの安否に関しては無視する。

 

2.2電力量について

計算にあたって、以下の式が成り立つ。

 

電力量[W秒]=電流[A]×電圧[V]×時間[秒]

電圧[V]=電流[A]×抵抗[Ω]

 

ピカチュウは定電圧源であるため、ピカチュウが放出する電力量は発電システムの抵抗値に依存する。

そこで、まず発電を可能にするために理想的な電力量を設定する。

 

夏場の二人世帯での消費電力量は、約17.4kW時である。[4](電力計画.com)

すなわち、1日に必要な総電力量は

17.4×10^3[W時]×24×3600[秒/時]=417600[W秒] 

である。

(↑2016/11/26前回記事の訂正によって、こちらの記述は本来必要な電力量の24倍の電力を発生させていることがわかりました。よって、以下の考察は間違った内容になっているのですが、訂正記事はこちらに挙げるので、以下の考察は残しておきます。)

 

2.3抵抗値について

理想的な発電システムとしては、堀元[3]が提案したように、一家に一匹のピカチュウで済むことと、1日に1回程度の放電で電力が賄えることである。

ピカチュウが1回の「10まんボルト」で1秒間の放電が可能とすると、必要な電流は

417600[W秒]=10万[V]×電流[A]×1[秒]

より、4.716Aとなる。

 

よって理想的な抵抗値は

10万[V]÷4.716[A]≒21.2[kΩ]

となる。

3.実現可能性

ここで、ピカチュウの電気を流す導線の素材をニクロムとする。

ニクロムの抵抗率は110×10^-8[Ω/m]とする。[5]

抵抗は

 

抵抗[Ω]=抵抗率[Ω/m]×導線の長さ[m]÷導線の断面積[㎡]

 

で決まる。

導線の直径を2mmと仮定すると、断面積は3.14×10^-6㎡となる。

これより、必要な導線の長さは以下の等式

 

21.2[kΩ]=110×10^-8[Ω/m]×導線の長さ[m]÷(3.14×10^-6[㎡])

 

を解いて、60.5kmと求まる。

60.5kmは直線距離で東京駅と横浜駅を往復できる距離である。

これは一般家庭に配置する導線としては長すぎるといえる。

 

4.結論

ピカ発電について、ピカチュウを定電圧源として分析した。

 

理想的な抵抗値を持つニクロム線を用いると、60.5kmの長さが必要であり、ピカ発電の実用困難性が示された。

 

5.今後の課題

本稿では発電システムで発生する抵抗をニクロム線のみで考えているが、実際にはニクロム線以外にも抵抗を持つ機構が存在する。発電システム内の正確な機構をデザインすることで、長い導線を必要としないシステムが実現できると考えられる。

 

6.参考文献

[1]ピカチュウで家の電力は賄えるか① - まあ、言うて言うは易しなんだけどね

[2]ピカチュウで家の電力を賄えるのか②~きのみ編~ - まあ、言うて言うは易しなんだけどね

[3]慶應理工学部卒の僕が「ピカチュウで家の電力は賄えるか?」を真面目に考察

[4]家庭の一日の消費電力は時間別でどう推移する?|電力計画.com

[5]導線の電気抵抗 抵抗率 断面積 長さ 自由電子 電子の動きにくさ - 1アマの無線工学 H14年12月期 B-01

 

 

7.お知らせ

このピカ発電の研究についてはまだまだ考える余地があるので、堀元さん(@kenhori2)のように誰か深めてくれる方がいらっしゃいましたら、ご連絡頂ければと思います。

 

 

【今日の名言】

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