まあ、言うて言うは易しなんだけどね

サラリーマンです。 ランニングを習慣としていて、マラソンでサブ3達成を目標にしています。夢はピカチュウによる発電システムを確立させることです。 宛先はthisisnomi3@gmail.com

電車のイス取りゲームにおいてGOD(おばさん)の右に出る者はいない

ある日私は友人と2人で電車の乗車列に並んでいました。

 

私達の前には、1人の青年がいました。

 

その青年は、イヤホンで音楽を聴きながら何やらニヤニヤしながらスマホの画面を見ています。どうやらTwitterを眺めているようですが、何がそんなに面白いのか、とにかく表情が不気味です。Twitterをやっている不気味な表情の青年なので、彼の名前をT-不気味とします。

 

その時からなんとなーく嫌な予感がしてたんですよね。「なにかが起きるだろう」と。

 

そしてその嫌な予感は、電車が来て的中しました。

 

 

車両内の目の前の7人掛けの座席は真ん中の3席が空いていました。

 

そこで私達の前にいるT-不気味はなんとその空席のど真ん中に座ったのです。

 

で、出た―!T-不気味はただの世を忍ぶ仮の姿であり、実体は空間の暗殺者(アサシン)だったのです。

 

いや、どの席に座るかを選ぶのは自由なのですが、「もし自分の後ろに複数人がまとまって乗ってくる可能性がある場合は詰めて座る」という配慮はできなかったのでしょうか。

 

Twitterへの目線を全く外さないまま、鮮やかに私達2人が並んで座るスペースを潰してきたT-不気味。お前は囲碁の天才か。

 

それを見て、進路を失ってしまった私達はほんのわずか、この進路をどこへ進めるかの逡巡を行いました。

 

が、その刹那、我々の躊躇をものともせず、背後から2つの流星(シューティングスター)、否、流星というにはあまりにも厚かましい存在感を放つ2人のおばさん(以下シューティングおばー)が我々を抜き去っていきました。

 

シューティングおばー(以下STO)は、世間話をしたまま、分断された2つの席に、なんの打ち合わせもないままに、ためらわず座りました。その所作はテニスの王子様の青春学園ゴールデンペア「菊丸・大石」のシンクロよりも同調されたものに見えました。

 

そうか、ちょっと考えれば別に友人は隣に座らなければならないなんて決まりはどこにもなかったですよね。まあ、会話はできなくなるけど多少の移動時間くらい話さなくてもいいくらいの気の知れた関係だし。

 

って、思ってたらなんと

 

 

 

 

 

 

STOは

 

 

 

 

 

 

 

しゃべるのを

 

 

やめないーっっ。

 

 

まるで間にいるT-不気味をネットにしてラリーを打ち合うかのようでした。STOのおしゃべりは環境など関係ないのでしょうか?おしゃべり界のクマムシなんですか?

 

そんな怒涛の打ち合いは、イヤホンをつけて「風林火山」の山の如く難攻不落の要塞と化していたT-不気味を遂に立ち上がらせました。

 

「あ、すみません、どうぞ」

 

しゃべったああーーー。正直、これまでのT-不気味の印象からは全く予想のできないほどの爽やかなオーラルコミュニケーションに思わずピーのピーがピーしてしまいそうでした。

 

T-不気味は、ただその時たまたまTwitterに熱中し過ぎていた普通の青年だったのです。T-普通だったのです。

すまないT-普通。

 

「あらぁ~、いいのにぃ~、ごめんなさいねぇ~」

 

そのしゃべり方はいつから身につけたのでしょうか。おばさんは決まってこう言います。おばさんだからこのしゃべり方なのか、このしゃべり方だからおばさんなのか。正直どうでもいいこの疑問の答えは「どうでもいい」です。

 

 

何はともあれ、かくして車両内には平和が訪れたのでした。

 

STOは圧倒的破壊力を持ってして、無意識ながらも結果的に空間の状態を最適化しました。STOはデストロイヤーであり、オプティマイザーであり、そして何よりも神だったのです。

 

 

T-普通も、これで「席に座るときは後から入ってくる人達の状況を考える」という意識が芽生えたことでしょう。

 

 

 

 

めでたし、めでたし。

 

 

 

 

 

 

 

まあ、結局私達は座れてないんですけどね。

 

 

 

 

 

【今日の名言】

さて、この話の冒頭で、私は「嫌な予感がした」といいましたが、それは「席に座れなかったこと」ではありません。「私のズボンのチャックが全開だったこと」です。